晩秋の里山、ススキの白い穂がたおやかな陽光のなかでやさしく光っています。一見のどかな風景ですがここはもと水田(棚田)だったところです。
悲観的に言えば耕作放棄地なのです。先人達は森を切り開き何代にもわたって耕作土をたくわえ水田としたことでしょう。が、今また自然に帰ろうとしています。
風や水、あるいは獣や鳥という自然に忠実なるものによってさらに自然は深まり、やがてここが水田であったことさえ分からなくなることでしょう。人の手を離れより自然なものへと静かに向かう光景が目の前に広がっています。
私が借用している本家の棚田もこの付近にあります。
父親と兄の遺産といえる棚田ですから頑張って耕作しています。と言うと聞こえがいいのですが米を買うお金をケチって8年前から耕作しているのです。
棚田の耕作は大変ですがなんとか喜びを見出してやっています。自慢は飲めるほどの湧き水で作っていることです。とは言っても他に水源はないのですが(笑)
水がきれいなので水路にはドジョウがたくさんいます。田んぼに水を張るとドジョウがいっぱい入ってきます。もちろんオタマジャクシも、なので何となくうまいコメできそうな気がします。
で、本日は棚田の冬ごもり作業です。一年間貯め置きしたぼたの草を田んぼに運び入れました。付近にあるものを利用するが棚田耕作の鉄則です。けど、本当に疲れました。いつまでやれることやら?(笑)